連盟概要

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組織

名称 日本家庭婦人バスケットボール連盟
英文名:Japan Ladies Basketball League 略称:JLBBL
設立 1997年7月
事業目的   家庭婦人が生涯スポーツとして、バスケットボールを通じ、心身共に豊かな家庭づくりと会員相互の親睦を図り、併せて、バスケットボールの普及発展に寄与することを目的とする。

目的を達成するため、
(1)競技会の開催
(2)競技活動の普及発展のために必要と認める活動
(3)その他本連盟の目的達成のための事業
を行う。
組織


≪2017年5月現在≫


※運営委員会の業務については、規程集をご覧ください。

平成29年度役員一覧(PDF113KB)
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沿革

「日本におけるママさんバスケットボールの活動」

1.ママさんバスケットボールの始まり

ママさんバレーが始まったころ、バスケットボール経験者たちの中には、バスケットボールは激しいスポーツだから、結婚後にやっていくのは無理だろうと思っていた人は多かった思います。

そんなとき、地域で開かれたスポーツ教室のなかにバスケットボール教室をみつけ、期待を胸に参加したママさん達は、やはりバスケットボールが大好きなのだという思いを新たにし、やればできるのだという再発見から、教室終了後もチームを作って活動を続けていきました。またそれまで、学校のOGとして若者の仲間と一緒に活動をしていた人達も、既婚者のOGとして新たにチームを作っていくケースもありました。

地域で誕生したチームの場合、参加者の多くは初めて知り合う人たちばかりですし、バスケットボールのキャリアも実業団出身の方から、中学までしかやっていないというような方まで色々です。そういう集団をまとめて一つの方向に進めていくためには、なんといってもまとめ役のリーダーが必要です。長期にわたって活動を続けているチームには必ずといってよいほど、よいリーダーがいます。

バスケットボールは勝敗を競うスポーツですから、勝ち負けは楽しみの大きな要素の一つです。でも、学校時代と違ってそれだけでは、チームは長続きしません。チームの誰でもが、バスケットボールをやっていて楽しいと思えるような工夫が必要で、リーダーたちはそのあたりに気配りをしています。

2.県家庭婦人バスケットボール連盟の組織化

県内にチームが増えてくると、県の家庭婦人バスケットボール連盟を作ろうという動きがでてきます。それは県内の大会などを開くためにどうしてもまとめるための組織が必要になるからです。日本で最初に家庭婦人バスケットボールの県連盟を作ったのは埼玉県です。1978年に5チームが集って連盟を作りました。連盟の立ち上げにあたっては親組織であります県バスケットボール協会からサポートをしていただきました。親組織へ加入ということになるので、やはりその理解は必要です。

県のママさん連盟に登録をしてくるチームは技術のレベルがさまざまです。ですから連盟の運営にあたっては、チームの運営と同じように、いろいろなレベルの人たちが同じようにバスケットボールを楽しむにはどうしたらよいかが、課題となります。たとえば、全国大会への県代表をどのように決めるかについてみますと、県によっていろいろ、工夫がみられます。

・予選で優勝したチームをだす県
・予選をするが、一度出場をしたことのあるチームに何らかの制限を加えている県
・どのチームも参加できるように順番制にしている県

などです。

また、県内の大会においては、チャンピオンシップで強弱を争う大会だけではなく、ベンチ入りした選手は必ずゲームに参加しなくてはいけないというようなルールを適用したりして、全員参加を促している県もあります。さらに、ママさんバスケットボールの初期のころからずっと継続して活動してきた方たちは現在40歳、50歳以上になっておりますので、その方たちのために、大会は一般の部とシニアの部とにブロックわけをして行うなど工夫をしています。

3. 全国組織化

埼玉県が県のママさん連盟を立ち上げたときに、ママさん達は独自に全国大会を企画し、13チームを集めて第1回全国大会を開催しました。その後も自力で4回大会まで開催しましたが、そのころ、日本バスケットボール協会(日本協会)が、“ママさんは普及の原点である”という考えから、その大会を日本協会の主催運営として採り上げてくれることになりました。全国大会がよい刺激となってその後全国にママさんチームが着実に増えていきました。1997年、ママさんの全国組織をそろそろ作ろうという機運がたかまったので、日本協会のママさん担当者が中心となって日本家庭婦人バスケットボール連盟(日本ママさん連盟)を立ち上げました。47県中23県の加盟でしたので、日本協会の正式の加盟団体ではなく、日本協会普及部所属の任意団体という位置づけで、半人前のスタートでした。

4.組織化を阻害するもの

立ち上がった日本ママさん連盟にとっては、県のママさん連盟が未組織のところに連盟を設立してもらうことが新たな課題となりました。そこで、日本ママさん連盟のなかに普及委員会を設けて、県のママさん連盟がないところに対して、連盟設立をお願いする活動を始めました。いろいろな働きかけを致しましたが、連盟組織化が進まない県も多数ありました。その理由に次のようなことがあります。

ひとつは、中心となってやっていこうというまとめ役の人が現れないことです。バスケットボールのプレーは楽しみたいが、あえて他のことで苦労はしたくない、というちょっと残念な考えかたでした。もう一つは、県のママさん連盟の親団体となる県バスケットボール協会の理解が得られないことでした。お母さんたちが集って何ができるのかという発想です。

しかし実際は、お母さん達って大変まじめですし、ものすごくパワーをもっているので、何かやろうとすると素晴らしい結束力でやり遂げてしまうのです。大きな大会を開催するとその様子がよくわかります。県のバスケットボール協会の男性達がそのようなママさんの熱心な活動状況をみて県ママさん連盟の設立を認めてくれた県もいくつかありました。

5.半人前から一人前に

正式な加盟団体ではなく半人前の任意団体として認められた状況の日本ママさん連盟ですが、2001年3月に正式の加盟団体として日本バスケットボール協会に認められました。そのきっかけは日本協会が打ち出した個人登録との兼ね合いで、ママさんへも個人登録が課せられたからです。個人登録を要請されたものの正式の加盟団体でなかったため、登録先がありませんでした。そこで、登録をしなくてはいけないのなら、団体としての位置づけをきちんとしてほしいと申しいれ、1年間にわたり調整をした結果正式加盟となったわけです。この間やはり、ママさんへの差別的見方がなかったとは言えません。親団体である日本バスケットボール協会がママさん連盟のことを検討するのですが、その検討をする理事会にママさんの代表者が1人もいない状況ですし、女性の方もひとりもおられないのですから、なかなか私達の真意を伝えることが難しい状況でした。日本協会の中では、家庭婦人の活動を単なるお遊びと捉える理事さんがおられた一方、日本の将来を支える子どもたちの親として、普及の原点として、ママさん連盟をとらえる理事さんとがあったようです。県のママさん連盟の数が30県弱の状態で正式の加盟団体として認めるのは時期尚早という意見も多かったようですが、今後の家庭婦人の活動が小学生、中学生の活動を支え、活気付けるものになるだろうという前向きな判断により、正式な加盟団体となりました。

6.日本家庭婦人バスケットボール連盟の活動

日本家庭婦人バスケットボール連盟の主要な活動のひとつに全国大会開催があります。大会は年に1回の開催ですが、毎年色々な県が開催を立候補してくださり、県のママさん関係者だけでなく、県バスケットボール協会の方たちの応援を受けて運営されています。大会では、中学生や高校生も大勢お手伝いをしてくださいます。小さな子どもたちを連れての大会参加者も多く、最近はお父さんがついてきて子どもの面倒をみている光景も多くみられるようになりました。


大会を開催していくなかで、チームの成り立ちによって技術の差が大きいことが問題になっています。大会は交歓大会と銘うっていますので、参加チームを8チームずつのブロックわけにし各ブロックでの順位を決めるだけにとどめています。それでも、実業団のOGが集ったチームと地域のバスケットボール好きのママさんが集ったチームが対戦しますと、100対10などということもあり、このようなレベルの差があるなかで、どのように皆さんに楽しんでいただくかが課題となります。ブロックを実力わけで対処したり、独自のママさんルールを作ったりしながら全員が同じように楽しんで活動できる工夫がここでも必要となってきます。

一方普段の活動において、ママさんが地元の小学校、中学校のバスケットボールコーチを引き受けて熱心に指導に取り組んでいるケースも多く、親子一緒になってのバスケットボール活動となっています。ママさんが普及の原点というのはまさにその通りだと思います。

7.活動にかかる費用

活動をするためにどの位経済的負担があるのかについて触れておきたいと思います。活動は会費を皆で出し合ってチーム運営、県ママさん連盟、日本ママさん連盟、そして各種の大会運営にあてています。その額は楽しむためにはそれほど負担に思わないという会員が多くをしめています。全国大会の開催費用は各自の参加費と日本バスケットボール協会からの補助金の他に、いくつかの企業からの協賛金、地元の方たちががんばって集めてこられる広告費などでまかなっています。現在の経済状況下では、スポンサーの支援が得られにくくなる傾向にありますので、自分達の楽しみは自分達で負担が原則になっていく方向かもしれません。

8.今後の方向

今回この発表に先立ちまして会員の皆さんにその活動状況をお尋ねするアンケートをお願いしました。5700人の会員がおりますが、そのうち約2450人から回答が得られました。集計結果は添付資料にまとめてありますので、ご覧いただきたいと思います。その中で注目すべきことの一つは独身者の加入をみとめてもよいのではないかという意見が多かったことです。

もともと、家庭婦人だけが集って発展した理由には二つありまして、ひとつは、活動が始まった初期、今から20数年前のことですが、そのころの既婚者たちはまだ家庭にしばられていることが多い状況で、スポーツ活動のための時間の制限、子どもを持っている人たちの場合は、活動中の子どもの世話はどうするかなどが大きな足かせで、独身者の方たちとは異なった活動を余儀なくされたということです。二つ目の理由は共に共通課題を持っていたということです。活動を続けていくなかで、お母さん達は、子育ての悩み、教育の悩みなど、共通の話題でアフタースポーツを充実させ、いわゆる井戸端会議によって自分達の悩みを解決したり、助けられたりするケースは大変多かったと思います。お父さんは仕事で家庭にほとんどおらず、母子家庭状態のお母さんにとって、子育ての疲れをいやし、情報をキャッチする最大の場がママさんスポーツであったわけです。

ところが近年は、男女共同参画の意識が高まり、父親の子育て参加が大変増えてきました。休日に子どもをみてくれたり、仕事から帰って子どもを見てくれたりと、お母さん達が外に出やすくなりました。また一方、お母さんたち自身も仕事をもって外で働くようになりました。現在の練習時間を尋ねたアンケート結果によると半数の方たちが夜に活動をしていることがわかりました。20年前には昼間の活動者が圧倒的でしたが、この20年の間に女性達のライフスタイルが大きく変化したことがうかがえます。夜や休日に活動をしているチームは独身者と一緒に練習をしているケースが増えてきました。このような理由で独身者の連盟加入を認めてもよいのではないかという意見が多くなってきています。

とは申しましても、やはり独身の若い方や独身のバスケットキャリアの方とママさんとでは体力や力量に差がありすぎて、同じ土俵で楽しむことは難しく思われます。特にバスケットボールの場合は体力差が得点差になりますから、独身者受け入れにあたっては年令制限を設けたり、キャリアの制限を設けたりとういうような調整が必要だと考えています。


会員の方たちはすでにスポーツ活動をしておられるわけですが、活動をしたくてもできない方たちの理由を調べてみようということで、元バスケットボール選手で今は活動をしていない方たちへアンケート調査を行いました。活動をしていない理由をお尋ねしたところ、子どもの手が離れないからという回答が多くありました。子育てをしながらでもスポーツ活動に参加できるような環境作りはこれからの課題のひとつとなるでしょう。 最後にまとめとしてですが、最近は独身女性が増え、また結婚のスタイルも多様化してきております。ママさんスポーツが既婚者だけに限定されることなく、独身者も含めて、多くの中高年女性がスポーツを通して仲間作り、健康作りを心がけ、私達の年代が老年になったとき、若い人たちに負担をかけずに活き活きと生きていけることが大切だと考えております。

規程集

日本家庭婦人バスケットボール連盟規程集(抜粋)
《規約 ・ 加盟登録規程 ・ 運営委員会規程》
2015年5月版
<最終改定日:2015年5月16日>

記録誌

連盟設立20周年記念記録誌(2007~2017)
2018年3月 PDF 15.908MB
連盟設立10周年記念記録誌(1997~2007)
2007年7月 PDF 8.036MB
連盟設立記念記録誌(1982~1997)
1998年7月 PDF 16.283MB